横浜お灸研究室 関元堂

横浜市のお灸専門 関元堂

お灸と内臓

お灸を行う上で、痛みの原因を考えるとき、昭和初期に石川日出鶴丸先生が提唱した内臓体壁反射という体の仕組みがある。

 

内臓は、自律神経系を介して特定の筋肉とつながっているため、ある内臓が疲労や炎症が起こすと、反射的に特定の筋肉の神経に影響が及び、血管が収縮して、血流が悪くなり、持続的に緊張して、痛みや凝りなどの症状が現れるという考え方である。

 

肩こりや腰痛は、痛みを発している筋肉に問題が起こっている状態である。

 

血液の循環の問題も起こっている。

 

痛みの原因は、傷んでいる筋肉にあるわけではなく、内臓の問題から特定の筋肉に痛みの症状が起こっているからである。

 

血液の循環の問題も、内臓からの反射で起こっているから、肩こりや腰痛が引き起こされる。

 

肩こりや腰痛も関連する内臓で起きている問題を解消して、内臓の機能を回復させることができれば、治っていくことになる。

 

 

内臓体壁反射の一部

 

肺・気管支→三角筋

 

心臓→上肢、手首、足首

 

肝臓→菱形筋、大胸筋(胸肋部)

 

胃→大胸筋(鎖骨部)、中殿筋、肩甲挙筋

 

胆のう→大胸筋(胸肋部)

 

副腎→縫工筋、下腿三頭筋

 

脾臓→僧帽筋

 

膵臓→広背筋

 

腎臓→大腰筋

 

十二指腸→腹直筋、ハムストリング

 

 

腰痛には、以下の4つパターンがある。

 

1・疲労に加えて、風邪などの影響から腎臓の炎症や筋膜の炎症などが起こることから生じるもの。

 

2・重い物を持ち上げるなどによって、腰筋の筋膜が損傷を起こしたもの。

 

3・疲労に膵臓の機能低下が重なったとき、広背筋に負担がかかり、筋膜損傷までいかないもの。

 

4・腎臓の老化と蓄積疲労によるもの。

 

 

腰痛と関連する内臓では、腎臓(大腰筋)と膵臓(広背筋)が重要になる。

 

免疫力低下には、小腸の機能を向上させること大切になる。

 

大腰筋の持続的緊張の原因になっている腎臓の機能を改善させるための施術が必要になる。

 

腎臓の機能が十分でないと、背骨の12番目が歪むことがある。

 

沢田先生も「内臓が悪くなると、背骨が曲がる」ということを言っていたと思う。

 

内臓の機能不全が内臓体壁反射を引き起こし、背骨を曲げてしまう。