横浜お灸研究室 関元堂

横浜市のお灸専門 関元堂

補腎と健脾とお灸による腰痛対策

腰痛のパターンのひとつとして、腎臓の疲労がある。

 

東洋医学では腎は、腰と関係がある。

 

腎臓の疲労はなぜ起こるのかというと、気温上昇や低下、気温差が激しいことなどから代謝異常が起きて、老廃物(おそらく湿邪も関係している)が増加すると、その処理を行う腎臓が過剰に働くため、疲労や機能低下が起こる。

 

腎臓が下垂する例や腎臓がウィルスや細菌の微細感染の影響もある。

 

腎臓が疲労すると、反射的に大腰筋が収縮するため、大腰筋の付着部である小転子が回転することで、腸骨も回転変位を起こし、骨盤が歪んでくる。

 

さらに大腰筋の緊張が続くと、拮抗筋である広背筋が収縮して緊張してくる。

 

腰痛の原因のひとつに、広背筋の緊張があると思う。

 

広背筋の支配神経は頚椎から出ているため、広背筋を無理にほぐしても効果は薄い。

 

広背筋は、膵臓と関連しており、膵臓の機能低下も広背筋を緊張させる。

 

膵臓が過度に疲労すると、ぎっくり腰が起こる。

 

 

東洋医学では、脾は膵臓を意味している。

 

人間は疲労(脾)と老化(腎)は避けられない。

 

老化は生まれた時から始まるケースもある。

 

腎虚は中高年だけではなく、子どもでも起こる。

 

例えば、赤ん坊で首がなかなか座らないケースや、頭蓋骨の大泉門周辺が陥凹している場合、それから歯列矯正が必要になるほど歯に問題があるケース、中高生で朝を起きるのがつらく、だるい人など。

 

 

東洋医学的には、歯は腎と関係がある。

 

年を取ると、歯が抜けることもあるが、これも腎虚の関係である。

 

子どもで虫歯が多い場合も腎虚が関係していることがある。

 

腎虚の人は肥満が多いというが、これは間違っていると思う。

 

痩せていても腎虚のこともある。

 

 

そして、腎虚と脾虚は同時に発生する例が多く、この場合精神疾患との関連もあると思う。

 

 

甘い物(脾)と塩辛い物(腎)を取りすぎると、脾腎に問題が起こりやすい。

 

痰湿は、脾(膵臓)だけではなく、老廃物の関係から腎とも関係がある。

 

カイロプラクティックのCMRTで膵臓は胸椎6番と関係がある。また副腎は胸椎9番と関係がある。

 

伝統灸法では、胸椎周辺の圧痛に対するお灸がかなり行われているが、カイロプラクティック的に考えると胸椎はメジャーになりそうである。特に4番、6番、8番、9番、11〜12番の胸椎は内臓の関係から重要になる。

 

 

内臓のことを考えると、食事(栄養)は重要である。

 

ただし、何かを食べるというよりも、不必要な物を必要以上に食べないことが大切になる。

 

まあ、僕も食生活はそこまでよくないので、あまり偉そうな事は言えない。

 

個人的には、食べたいものをほどほどに食べた方が精神的には良いと思う。

 

 

先天の気(腎)と後天の気(脾)の強化が健康にとっては重要になる。

 

補腎と健脾である。

 

ツボは、関元、気海、神闕、中脘、腎兪、その他背部のツボである。

 

これらは養生の灸でも重視されている。

 

東洋医学では未病を治すことが大事で、そのためには補腎と健脾である。