横浜お灸研究室 関元堂

横浜市のお灸専門 関元堂

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

扁鵲心書の灸法

中国の『扁鵲心書』には、「病気でない時に、常日頃関元、気海、命関、中脘にお灸をしておけば、長命を得るとまでは言わずとも、百年の寿命を保つことが出来るだろう」と書かれています。 それは陽を強くして腎元を助け、老衰を遅らせて身体を強くして健康に…

関元にお灸をするということ

関元は小腸の募穴で任脈です。 任脈は腎経、脾経、肝経の三陰経を統率するといわれていますし、関元も足の三陰経と関係は深いと思います。 関元は腎陽虚などに効果的です。 臓器の部位的には、小腸、膀胱に関係がありそうですが、関元は血に効くという意見も…

お腹のお灸の効果

腹のお灸は、中脘は脾胃と、気海、関元は腎と関係が深いです。 関元は小腸との関連もあります。 小腸といえば免疫やリンパです。 中脘に関しては、場所的に乳び管に近く、リンパ系、免疫機能との関連はあると思います。 単純に考えても胃腸の調子を整えるこ…

関元一点灸の哲学6

東洋医学では、丹田を重視します。 丹田に気が満ちると、気の流れがよくなります。 そして、その気が体を治します。 気の流れが妨げられた状態が続くと、脳と器官との正しい情報のやり取りが混乱します。 そして、その不調和は、やがて症状となって現れます…

関元一点灸の哲学5

症状の増減は、関元一点灸の判断にはならないです。 関元一点灸は研究の末にたどり着いた、体のツボの中でも最も影響を与えるツボを関元穴と断定したものです。 関元一点灸は、近年東洋医学ではおろそかにされ始めている、哲学という要素が現在でも臨床の柱…

関元一点灸の哲学4

「あらゆる症状は生命力の低下によって生じている」とするとして、関元に多壮灸をすることで、生命力の向上を目指して、その結果として生命力により症状は改善していきます。 体に様々な症状が出るのは、原則としてその部位の異状だけを表わすのではなく、生…

小腸の研究3

なぜ、病気になるのかを考えた時に内臓的には、小腸の機能低下から来る炎症があるような気がします。 この小腸の炎症は、風邪との関係もあるようです。 それでは、小腸の機能低下による炎症は、なぜ起こるのかというと、食に含まれる菌が原因ではないでしょ…

腰痛にはお腹のお灸が効果的な理由

腹直筋と内腹斜筋、腹横筋は筋膜結合していて、内腹斜筋と腹横筋は、腰部の胸腰筋膜とつながっています。 胸腰筋膜は脊柱起立筋と腰方形筋と直接筋膜結合しているので、腹部を温灸で温めて緩めると、その刺激は表層の脊柱起立筋と深部の腰方形筋に伝わり、緩…

小腸の研究2

古来から、胃腸の不調は万病のもとという考え方もあります。 最近では「腸は第2の脳」という考え方もあります。 東洋医学では、小腸の募穴は、関元です。 関元への多壮灸が、古代中国では長生きの秘訣と言われている説もあります。 多くの全身症状について…

肩こりの原因とお灸

肩こりには、いろいろな状態があります。 重く詰まる感じ、動かすと痛い、筋肉がひきつるなどがあります。 肩こりとは、筋肉の持続的な緊張により神経や血管が圧迫され、それに伴い産生される神経刺激物質により知覚神経が刺激されて起こるものです。 肩こり…

腰痛と関連する内臓

腰痛と関連する内臓では、腎臓(大腰筋)と膵臓(広背筋)が重要になります。 免疫力低下には、小腸の機能を向上させること大切になります。 大腰筋の持続的緊張の原因になっている腎臓の機能を改善させるための施術が必要になります。 腎臓の機能が十分でな…

腰痛の4つのパターン

1・疲労に加えて、風邪などの影響から腎臓の炎症や筋膜の炎症などが起こることから生じるもの。 2・重い物を持ち上げるなどによって、腰筋の筋膜が損傷を起こしたもの。 3・疲労に膵臓の機能低下が重なったとき、広背筋に負担がかかり、筋膜損傷までいか…

小腸の研究

東洋医学では、小腸は心と表裏関係にあるため、重要だと思われます。 小腸の募穴は関元ですが、丹田と関係があります。 昔、小腸は内容物がない場合はペラペラの臓器と言っていました。 解剖図を見ていると、小腸の図は脳に近いと感じることもあります。 小…

丹田の研究2

丹田とは道教の用語であり、エネルギーの中心となる場所です。 丹田には、額にある上丹田、胸にある中丹田、臍下三寸にある下丹田があります。 丹田の位置する場所は、臍から恥骨結合の間で、臍下三寸、身体を上下に貫くラインの前方となり、小腸が存在し、…

丹田の研究

貝原益軒の養生訓では「臍の下三寸を丹田という。腎臓の動気と言われるものはここにある。『難経』という医書に『臍下腎間の動気は、人の生命なり、十二経の根本なり』と書かれている。ここは生命の根本が集合している。気を養う術は、常に腰を正しくすえて…

お灸と春の症状

春は、気温差の大きい日が多いです。 そうなると、自律神経が乱れやすくなり、体に影響を与えることがあります。 また、気温が上昇すると代謝が上がり、代謝産物(老廃物)が増えて、その処理を行う腎臓が消耗するため、朝から体が重だるいという感じになり…

関元一点灸の哲学3

この灸法は、人体は自分自身の体の中に自然治癒力を持っていて、余分な刺激は必要としないという哲学があります。 関元に多壮灸した後は、治癒は自然にまかせます。 関元に多壮灸を行うことで、丹田に気が集まり、全身の気の流れを良くなり、体が温まり代謝…

関元一点灸の効果

丹田(下腹部)に力がないと、脳への血液の流れが悪くなり、脳の活性が低下するので自然治癒力が低下します。 正常な回復機能が自然治癒力であり、自然治癒力が発揮できていない状態とは不調が続くことであり、不調の原因とは脳からの指令の遅れであり、脳の…

関元一点灸の哲学2

関元一点灸は研究の末にたどり着いた、体のツボの中でも最も影響を与えるツボを関元穴としたものです。 関元一点灸は、近年東洋医学ではおろそかにされ始めている、哲学という要素が現在でも臨床の柱であり続け、それを誇りとしています。 それは気という自…

関元一点灸の哲学

関元一点灸は、関元穴1ヶ所のみに多壮灸を行い、頭に上がっていた気を丹田に引き下げることで、体と脳の情報交換が回復し、自分の気による治癒を目的にします。 現代医学とは異なる視点で行う関元一点灸は、中国の「扁鵲心書」から発展した自然療法です。 …

関元一点灸の4つの特徴

1 弁証はしない。 2 症状緩和のためには行わない。 3 他の療法と併用しない。 4 対象経穴は、関元穴1か所のみで200壮以上の多壮灸。